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フィンランドでのカメラ設置作業

プロジェクトメンバーの栗田(名古屋大学)です。1月26日から2月2日にかけて、プロジェクトメンバーの大山さん(名古屋大学)とともに、フィンランドのケボ(Kevo)にEMCCDカメラを設置作業を行いました。2017年3月に実施予定のあらせ(ERG)衛星と北欧地上観測機器網とのキャンペーン観測にむけた観測領域の拡大を意図しています。


カメラ設置作業で滞在したトゥルク大学の観測所(Kevo Subarctic Research Insitute)のマップ。ゲストハウスが多くあり、フィンランドらしくサウナも完備。


ケボはフィンランドとノルウェーの国境まで数十kmの位置にあり、トゥルク大学(University of Turku)が観測所を設置しています。観測所の建物の一部を利用して、フィンランド気象研究所(Finnish Meteorogical Institute, FMI)がオーロラ観測用ドームを設置・運用しており、その場所に、本プロジェクトとPWINGプロジェクトが共同で、EMCCDカメラを設置しました。もともとはゲストハウスだった建物の屋根裏にドームが設置してあるために十分なスペースがとれず、窮屈な状態での設置作業となりました。


今回作業を行ったPekola house


Pekola houseに設置されたオーロラ観測用ドーム


ドームへ移動するための階段は急勾配


屋根裏へ移動するための入り口は、観測制御PCの大きさギリギリです


設置に向けて日本で様々な準備をして現地に臨みますが、実際に作業をしてみるとうまくいかないことも多くあります。今回は、現地で一緒に作業をしてくれたエンジニアの方々のサポートで、問題を解決していくことができました。


板金処理をするFMIのエンジニアスタッフと見守る大山さん


設置作業は無事に終了し、天候とオーロラの活発な活動にも恵まれ、良好なデータが取得され始めています。


ドームに設置されていたFMIの全天カメラ


今回設置したEMCCDカメラ


EMCCDカメラを制御するシステム


実は、筆者はこのようなプロジェクトに関わりながらこれまで本物のオーロラを見たことがなく(!)、ようやく空に輝く本物のオーロラを自分自身の目で見ることができました。


コンパクトデジタルカメラで撮影したオーロラ。脈動が目視で確認できるほど明るいオーロラでした。

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